CCUネットワークとは
東京都CCUネットワークとは
夜間人口1,310万人、昼間人口1,550万人の首都を抱える東京都では、急性心血管疾患の発症から専門治療施設までの迅速診療体制充実をめざした東京都CCU連絡協議会(通称:東京都CCUネットワーク)が活動している。東京都CCU連絡協議会は1978年に、先見的な視点で当時の東京女子医科大学の榊原仟教授、廣澤弘七郎教授、日本医科大学の木村栄一教授らの推進により発足した。設立当初から東京都衛生局(現福祉保健局)、東京都医師会、東京消防庁が協力する連携組織をつくり、救命救急センター制度の設立以前にこのCCU連携組織は始まった。当時CCUを開設していた8病院で開設準備し12施設でスタートし、その後基幹病院へのCCU設置に伴い参加施設が徐々に拡大した。その後、中規模施設の充実化に伴い厳正な施設評価と参画基準準拠、ならびに施設視察を経て、現在は総計71施設が加わって活動している。この規模は都内全体の病院への調査結果から、急性心筋梗塞については東京都全体に発生し入院する患者のほぼ94%(2014集計)を包括している。設立後37年になる最近の概要と組織を図に示した。
当初は急性虚血性心疾患、つまり現代でいう急性冠症候群治療への地域全体の組織化が主眼であったが、その後、広く胸痛患者以外の心血管疾患への迅速収容と診断治療が求められ、心不全、不整脈、急性大動脈解離、肺血栓塞栓症などの急性心血管疾患にCCU診療の対象が拡がったのは自然の経過であった。したがって現在の東京都CCUネットワークは21世紀の開始頃より“Cardiovascular Care Unit” ネットワークの概念の元に活動している。
当院は東京都CCUネットワークに加盟しています。心臓血管集中治療科・循環器内科医が24時間心臓疾患の救急患者さまを受入れ、地域の心臓血管救急医療に貢献しています。
東京都CCUネットワーク組織
設立 | 榊原仟・廣澤弘七郎(東京女子医科大学)、木村栄一(日本医科大学) |
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組織構成 | CCU付設病院:71(2013.4~) |
後援・協力 |
東京消防庁 東京都医師会 東京都福祉保健局 ⇒東京都の公務として記録 |
包括人口 |
夜間:13,088,000人 昼間:15,480,000人 |
救急隊組織 |
23区+多摩地区 237隊 (2014) 74.9 万件の搬送 (65%が急病) (2013) |
定期会合の主題 |
救急医療・傷病者搬送に関する都・国の医療行政 |